こんにちは、エイト設計です🌸
前々回のエイト通信で札幌市の今年の開花予想日は4/27とお知らせしていましたが、どうやらそれよりも10日ほど早い4/18にはもう観測されていたようですね!
大通公園の近くでも桜が咲き始めていて、今年はお花見をする人がいつもより多いのではないでしょうか✨
この半年ほどは繁忙期だったためお休みしていましたが、今回は久しぶりに電気設備についての記事になります💡何について書こうかな…と考えていた時に、去年の丁度今頃、誘導灯に関する記事を書いていたことを思い出しました。そこで、今回は「非常用照明器具」についてご紹介したいなと思います。
「非常用照明器具」とは、その名の通り非常時に点灯し室内、或いは通路を移動するのに必要な明るさを確保するための照明設備のことです。
地震や火事が発生した際に停電も起きてしまうことがありますが、災害などの非常時に明るさが失われることはより焦りを生んでしまいます。誘導灯は避難の方向を示してくれますが、足元を安全に照らすものではありません。暗い夜の中や地下、窓のない部屋など…、周囲が真っ暗になってしまった時に例えば窓が割れていたり、何かが倒れているかもしれない、そんな周りの状況が見えるのと見えないのとでは避難の仕方も大きく変わってきます。誘導灯とはまた違うアプローチの仕方で避難を手助けする設備が非常用照明器具です。
その設置に関しては建築基準法にて設置基準が定められており、全ての建物はこの法令に基づいて設置有無、設置位置や器具型番の検討が必要となります。
この器具の大きな特徴としては「電源別置型」、「電池内蔵型」という2種に大きく分類できることがあります。どちらも停電時に自動的に照明が付き周囲を明るく照らすものであることには変わりありません。
「電源別置型」は例えば電気室等の部屋に蓄電池を設け、非常時はそこから電源の供給を行うタイプの設備です。配線こそ耐火ケーブルにする必要があるものの、蓄電池の交換を行う際はこの一か所で完結するというのが利点となります。
対して「電池内蔵型」は、器具の交換は照明毎に行う必要が生じるものの、各器具にて充電を行うことが可能なため通常の照明器具と同じ配線で組み込むことが出来るという利点があります。
一般的に非常用照明器具が多くなる大規模な施設では電源別置型を、少なくなる施設では電池内蔵型を採用することが多いのですが、設計時は機器の更新時期や年間点検回数、器具の個数など、運用に関わるライフサイクルコストをきちんと鑑みた上で決める必要があります。
非常時にのみ点灯する設備であるため普段目にはつきにくい器具ですが、確実に皆様の安全を守る大切な設備です。ふとした時などにぜひ探してみてください🎵